暑さがやわらいで食欲が戻ってくる秋は、まさに「食欲の秋」。実はこの時期は、ジュニアアスリートが体を大きくする=増量に取り組む絶好のチャンスです。
ただし、成長期の増量は「とにかく体重を増やせばいい」というものではありません。大切なのは脂肪ではなく、筋肉や身長につながる”質のよい増量”。この記事では、管理栄養士ママyukaが、食欲の秋を活かした正しい増量の考え方と食事のコツを解説します。
なぜ「食欲の秋」が増量のチャンスなの?
- 🍚 食欲が戻る:夏バテで落ちた食欲が回復し、しっかり食べられるようになる
- 🌡️ 気候がよく練習しやすい:運動量が確保でき、増やした栄養が筋肉になりやすい
- 🍂 旬の食材が豊富:いも類・栗などエネルギー源になる食材が手に入りやすい
夏に体重や体力が落ちてしまった子も、秋にしっかり食べて動くことで、冬に向けて一回り大きな体をつくることができます。
成長期の「正しい増量」3つの考え方
① 体重の数字より「中身」を大切に
増量のゴールは体重計の数字ではなく、筋肉や骨がしっかり育つこと。同じ「+2kg」でも、筋肉で増えるのと脂肪で増えるのでは中身がまったく違います。たんぱく質+しっかりした運動で、質のよい増量を目指しましょう。
② 主食(糖質)を土台に、たんぱく質を組み合わせる
増量というと肉や卵を増やしがちですが、エネルギーの土台になるのはごはんなどの主食(糖質)。糖質が足りないと、せっかく摂ったたんぱく質が体づくりでなくエネルギーとして使われてしまいます。まずは主食をしっかり、そのうえで肉・魚・卵・大豆をプラスするのが基本です。
③ 3食+補食で「食べる回数」を増やす
一度にたくさん食べられない子は、補食(間食)で食べる回数を増やすのが効果的。練習前後のおにぎり・バナナ・乳製品などで、無理なく1日の総エネルギーを底上げできます。
秋の増量におすすめの食べ方
- 🍠 いも類・栗をプラス:秋が旬でエネルギー補給に最適。補食にもぴったり
- 🍚 丼ものや炊き込みご飯:主食と主菜を一緒にとれて、自然と量が増える
- 🥛 練習後30分以内の補食:おにぎり+牛乳など、糖質+たんぱく質で回復と体づくりを両立
- 🍲 汁物で栄養をプラス:具だくさんのみそ汁・豚汁は、食が細い日でも栄養を足しやすい
具体的な食材や調理のテクニックは、食事量を増やさずカロリーアップする方法や体を大きくしたい子の食事戦略もあわせてご覧ください。
増量はどれくらいのペースで進める?
成長期の増量は、あせらずゆっくり進めるのが鉄則です。目安は1ヶ月あたり体重の1〜2%程度(体重40kgの子なら月0.5〜1kgほど)。これ以上のペースで急に増えると、その多くは脂肪になりやすく、体も動きにくくなります。
また、身長がぐんと伸びる時期は、体重が増えにくいこともあります。これは栄養が身長の伸びに使われているサインなので、心配いりません。体重の増減だけで一喜一憂せず、数ヶ月単位で成長を見守りましょう。定期的に身長・体重を記録しておくと、成長のペースがわかって安心です。
1日にどれくらい食べればいいか迷ったときは、ジュニアアスリートに必要な1日のカロリーで学年・体格別の目安を確認してみてください。
やってはいけない!間違った増量
- ❌ お菓子・ジャンクフードで体重を増やす:脂肪ばかり増え、体は大きくなっても動きが重くなる
- ❌ 短期間での急な増量:内臓や関節に負担がかかる。増量は数ヶ月かけてゆっくりと
- ❌ 無理に食べさせる:食事が苦痛になると逆効果。食べられる工夫を優先する
体重が増えすぎて動きに影響が出ている場合は、子どもの体重管理・ウエイトオーバーの考え方も参考にしてください。
増量に関するよくある質問
Q. 増量にはプロテインが必要ですか?
基本は3食+補食でしっかり食べられていれば、プロテインは必須ではありません。食が細くて食事だけでは足りない場合の「補助」として使うのはアリですが、まずは食事から栄養を摂ることを優先しましょう。詳しくはプロテインは必要?もご覧ください。
Q. たくさん食べているのに体重が増えません
運動量が多い子は、食べた分がすぐエネルギーとして使われてしまいます。練習後30分以内の補食や、寝る前の消化にやさしい軽食(バナナ・牛乳など)で、消費に負けない量を確保しましょう。それでも増えない場合は、身長が伸びている時期の可能性もあります。
Q. 増量すると動きが重くなりませんか?
脂肪でなく筋肉で増やせば、むしろパワーやスタミナが上がります。しっかり練習しながら栄養を摂ることが、動ける体づくりのポイント。お菓子や揚げ物での増量は動きが重くなる原因になるので避けましょう。
まとめ|食欲の秋を活かして質のよい増量を
食欲が戻る秋は、成長期の体づくりに絶好のシーズン。「体重の数字」より「筋肉・骨の中身」を意識し、主食を土台に3食+補食でコツコツ積み上げるのが、正しい増量への近道です。旬の食材も上手に使いながら、冬に向けて一回り大きな体をつくっていきましょう。
秋は大会シーズンでもあり、寒暖差で体調をくずしやすい季節でもあります。秋の大会シーズンの食事で連戦期の食べ方を、季節の変わり目に体調を崩さない食事で寒暖差対策もあわせてチェックしておくと、秋のコンディションづくりが万全になります。


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